今より防災技術が未発達だった江戸時代では、火除けと呼ばれる防火帯を設け、屋敷の周囲に木々を植えるなど、その当時にできるかぎりの工夫を凝らして災害に備えていました。
日本初の西洋解剖学書「解体新書」(ターヘルアナトミア)は教科書に載るほど有名ですが、その挿絵を描いたのが角館の武士であることは、あまり知られていません。秋田蘭画とよばれる画法に深く関わっているのも角館の地なのです。
武家屋敷もシダレザクラも、それを管理している人の努力があったからこそ、現代まで保存されてきました。その一例をここでご紹介いたします。
国の名勝、さくら名所100選、国指定天然記念物の三冠を誇る角館の桜のほかにも、仙北市にはたくさんの文化財があります。史跡や工芸品についても、事前にどんな指定を受けたか調べてから見ると、印象が違ってくるはずです。