平成18年度仙北市ふるさと景観賞 審査講評
秋田魁新報社 角館支局
企業という合理性を求められるなか、外観に堅格子を主体とするなど角館駅通りの景観に配慮したものとなっており、その企業努力は高く評価される。
思い出の潟分校
昭和49年に廃校となり老朽化した分校に私財を投じ、修復、一般公開しており、なつかしく美しい景観の維持に寄与している。
五井酒造店
街路整備に伴い、外観を江戸期の特徴そのままにみごとに復元した。周辺とのバランスも良く、古くからの伝統を受け継いだこの建築物は、ふるさと景観賞にふさわしい。
総評
仙北市ふるさと景観賞は、仙北市らしい歴史的景観を「まもり」「そだて」「つくる」ことをもって一層愛着と親しみと誇りの持てる美しい市を創出するために、良好な景観を形成している建築物や優れた景観づくりに貢献している個人・団体等を表彰するものである。
仙北市として第1回の実施となったが、応募案件12件で、その内訳は、建築物9件、工作物1件、景観形成活動2件であった。応募にあたっては、市の広報やインターネットを通じてPRを行ったが、推薦者は12人であり、今後もPRを行い景観に対する関心を得ることが課題といえる。
受賞した建築物は、いずれも屋外広告物等の景観にも配慮し、仙北市らしい歴史的雰囲気を醸し出している。「秋田魁新報社角館支局」については、旧角館町のふるさと景観賞を受賞した「さかい屋」の向かいに位置し、同地区の今後の景観形成への波及効果を期待させるものである。また、「思い出の潟分校」については、老朽化が進み一時解体も検討された廃校を見事に甦らせるとともに、観光資源の創出の点でも評価できるものである。「五井酒造店」については、都市計画道路整備より現代建築への更新の機会の中、歴史ある重厚な店構えを見事に復元、維持し続けていることが高く評価される。
設計・施工において受賞となった各社は、歴史、景観に配慮しようという強い意欲が感じられ、今後もその高い知識、技術力を仙北市の景観形成に生かして頂けることを期待する。
なお、今回惜しくも選から外れたものについても、受賞したものと遜色ないものもあり、屋外広告物等周辺の景観についても配慮し、再挑戦を期待する意見が多かった。

