樺細工(経済産業大臣指定伝統的工芸品)
天明年間(1781~1789年)、秋田県北部の山間地帯に伝承されていたものを、角館の武士、藤村彦六が技術を修得し、武士の間に広めたのが、角館樺細工の始まりと伝えられています。
歴史の町で培われ、伝統的技法を駆使したこの樺細工は、昭和51年通産省の「伝統的工芸品」に指定されました。生活の中に潤いをもたらす本物の製品として、広く愛用されています。この樺細工の振興と発展を図るため、昭和53年「樺細工伝承館」が完成しました。館内では樺細工資料を展示し、製作の実演も行っています。

樺細工の種類
- 型もの
- 仕込みものともいい、木型に合わせて経木で芯を作り、その上に樺を張りつけて筒状のものを作ります。主な製品として古くは、タバコ胴乱や印籠などですが、現在は茶筒制作の工程がこの型ものの代表的なものです。
- 木地もの
- 下地に木地を使ったもので、主として箱型のものが木地ものと呼ばれています。文箱、硯箱、テーブルや茶たんすなどがあり、必要によって文様を置くという、模様付けの技術の光る製品です。
- たたみもの
- “たたむ”というのは、山桜の樹桜の樹皮を薄く削って何枚も重ね合わせて、数センチの厚さにすることで、古くは胴乱や印籠の根つけを作る技法です。よく磨いた樹皮の重ね合わせた断面の層をアクセントにし、帯じめ、ブローチ、タイピン、ペンダントなどの装身具としてこの技法が応用されています。
お問い合わせ
- 仙北市観光情報センター「角館駅前蔵」 電話:0187-54-2700
樺細工問屋会
- Eメール:8@hana.or.jp