樺細工歴史年表

樺細工歴史年表
西暦 年号 出来事
1781年 天明元年 天明年間、佐竹北家家中藤村彦六が御処野家(現合川町鎌沢)より技を伝授され、角館の樺細工を創始する。
1805年 文化2年 佐竹壱岐守(江戸、鳥越家)より樺細工の注文をうける。
1814年 文化11年 秋田藩主佐竹義和公より白岩焼と樺細工印籠の注文をうける。
1815年 文化12年 津軽藩主、江戸よりの帰途、角館佐竹義文に対し、樺細工贈呈の返礼として、印度産葡萄貝、珊瑚文様の革を贈る。
1833年 天保4年 東北地方全域にわたり大凶作となり、角館の樺細工も衰退する
1881年 明治14年 樺細工が角館の商人安藤正兵衛により第2回内国勧業博覧会へ出品される。
1887年 明治20年 この頃、樺細工問屋長松谷商店が樺細工の広告を出す。
1900年 明治33年 東宮(大正天皇)御成婚記念に樺細工「色紙入、短冊入」を献上する。(経徳斐太郎、黒澤清太共作)
1907年 明治40年 業界不況打開策として角館樺細工組合設立。
1908年 明治41年 東宮(大正天皇)秋田県行啓に際し、陶源三郎自作の樺細工印籠を献上。
1913年 大正2年 樺細工不振のため秋田県に対し、樺細工産業救済の嘆願書を提出。
1914年 大正3年 大正博覧会(東京市)秋田県売店として角館樺細工店を出す。
1915年 大正4年 大正天皇即位奉祝として角館町より小野東三作「樺製床飾台」を献上する。
1923年 大正12年 角館町樺細工同業組合を結成する。
1925年 大正14年 摂政宮の秋田行啓に際し、角館町佐竹家が小野東三作の「樺器色紙入及び短冊入」を献上する。
1926年 大正15年 第13回商工省工芸展で「桜皮応用六角薊模様菓子器」が入賞をはたす。(小野東三、平瀬貞吉共作)
秋田県立角館中学校落成記念行事として樺細工展示会「第一回角館町製作品品評会」を開催。
1927年 昭和2年 奥羽北海道副業共進会が秋田市で開催。角館町より樺細工ほかを出品。
1928年 昭和3年 樺細工図案講習会開催。主催角館樺細工同業組合、講師は秋田県鈴木成夫技師。
1929年 昭和4年 角館の樺細工業界が、はじめて国有林より樺採取につき許可を得る。
1930年 昭和5年 第1回東北北海道工芸品競技会で小野東三、工芸技術優秀者として表彰。
※第7回伊藤松之助、第8回鈴木勝利
1934年 昭和9年 柳宗悦、北国の産物調査で角館町を訪れる。
1936年 昭和11年 樺細工図案講習会開催。主催角館樺細工同業組合、講師は秋田県鬼塚信之技師。
1937年 昭和12年 樺細工同業組合により、樺細工研究所と原料乾燥場設立される。
1939年 昭和14年 樺細工同業組合を、信用保証角館樺細工工業組合に組織替えする。
1941年 昭和16年 角館の文化団体、北方文化連盟結成される(代表富木友治)。
1942年 昭和17年
  • 秋田県樺細工指導所が開設される。
  • 北方文化連盟主催の冬期講習会へ柳宗悦を招聘、柳は「手工芸概論」を講ずる。
  • 日本民藝館で実施された樺細工の第1次伝習会へ佐藤省一郎、小柳金太郎が参加する。
  • 月刊「工芸」112号(樺細工特集号)に、柳宗悦・富木友治・武藤鉄城などの論文が掲載される。
1943年 昭和18年 樺細工第二次伝習会を日本民藝館で実施する。参加者は小野東三、菅原二郎、佐藤省一郎、田口芳郎の4名。
1944年 昭和19年 北方文化連盟手工藝研究所を開所。樺細工指導のため、柳宗悦、芹沢銈介来町。
1946年 昭和21年 角館町岩瀬地区に樺細工職人が中心の樺細工労働組合が組織され、内町に樺細工問屋主導の商業協同組合が誕生する。
1947年 昭和22年 樺細工労働組合を主体として秋田県樺細工工業協同組合が設立される。
1950年 昭和25年 業界不況打開のため、樺細工振興会を結成。
1951年 昭和26年 秋田県樺細工指導所を秋田県樺工芸指導所と改称する。
1954年 昭和29年 樺細工12点が秋田県文化財指定をうける。
1956年 昭和31年 角館工芸協同組合が結成される。(理事長田口鉄蔵)
1957年 昭和32年 樺細工職人団体「角館樺工芸製作者協会」が設立。(会長伊藤四郎)
1961年 昭和36年 柳宗悦逝去、これを追悼し角館樺細工研究グループが「朔望会」を結成(代表富木友治)。翌年、朔望会第1回展を秋田市で開催。
1968年 昭和43年
  • 角館中学校に樺細工クラブが設けられる。
  • 佐藤省一郎、現代の名工(卓越技能者)として、労働大臣表彰を受ける。
    ※以後、小柳金太郎、竹内八郎、伊藤松次、伊藤四郎、山本源吉の5人も受賞する。
1969年 昭和44年 日本民藝館長濱田庄司来角、樺細工と白岩焼を観賞する。
1970年 昭和45年
  • 大阪万博で樺細工を実演、好評を博す。
  • 皇太子殿下(今上天皇)御夫妻来町、樺細工を実演する。
1973年 昭和48年 この年より山桜の植栽が始まる。
1975年 昭和50年 角館町樺細工振興計画を策定する。
1976年 昭和51年
  • 樺細工が伝統的工芸品の指定をうける。
  • 樺細工伝統工芸士8名が誕生する。(通算16名が認定されている)
1977年 昭和52年 樺細工6点が角館町文化財指定をうける。
1978年 昭和53年 角館町樺細工伝承館が開館する。
1981年 昭和56年 樺細工伝承200年記念式典を挙行する。
1992年 平成4年 樺細工5点が角館町文化財指定を受ける。

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