市民の皆様にお詫びを申し上げます

【2011年2月28日(月曜日) 】
総務課

市民の皆様に、大変申し訳ない事案が発生しました。市民の皆様にお詫びを申し上げます。

すでに新聞やテレビ等で報道されていますが、平成15年分から17年分の3年間にわたる所得税の確定申告について、旧角館町にお住まいの4人の方々の還付申告書が「本人の了解なく税務署に提出されていた」とされる事案です。「当時の担当者が医療費や国保税などの控除額を根拠なく架空計上し、虚偽の還付額を税務署に請求した上、それを納税者に還付することなく滞納していた町(市)税に充てた」とされています。

平成15年と16年分の申告については旧角館町で、17年分については合併直後の仙北市で取り扱ったものが、今回「所得税還付金不正受給の疑いあり」として指摘を受けています。

事案の発端は、昨年11月10日投函で県庁市町村課へ寄せられた投書です。2日後の11月12日には県から市に連絡が入り、11月16日・17日の2日間、総務部長が当時の角館町税務課長ほか主な職員5名から聞き取り調査を行っています。この時点では事案を確認するまでには至りませんでした。その後、仙台国税局から調査協力依頼があり、国税局調査は12月7日から始まっています。調査内容は関連文書の精査、関係職員からの事情聴取と伺っています。ただし国税の調査経過、修正申告の対象者数・内容・修正金額などの情報は、いただけていないのが現状です。

所得税の確定申告は、納税者本人が税務署に直接提出するものですが、皆様ご存じのとおり、申告相談の際には、市町村の職員が確定申告書を代行し作成しています。これは、税理士法の規定により一定期間だけ自治体職員に作成代行の許可が与えられているものです。また地方税法の規定では、還付金を差し押さえる形で自治体の口座に直接振り込むことも可能です。

本事案はこれら一連の手続きの中で発生した問題で、まさに耳を疑うような出来事です。

疑惑の解明に対し、これまでも事実確認作業を行ってきましたが、個別のケースが実在することから、いつ頃から、誰が何のために違法な書類操作をしたのか、どれくらいの件数・金額にのぼるのか、還付金が滞納していた税に充てられたとすれば、何の税目にいくら入ったのか、責任の所在はどうなるのか等々…。細部にわたる調査が必要になっています。このため、市では事案を専門に扱う独自の調査機関、「所得税還付等調査委員会」を2月21日に立ち上げました。弁護士等の助言も受けながらの対応になります。

また、以前より原因の究明と是正が必要とされ、内部調査を行ってきた市県民税等の決算額と調定額との乖離(かいり)についても、本調査委員会の調査とすることにしました。これは滞納繰越額において、納付されるべき額と決算書に記載されている同調定額が相違している事案です。

市民の皆様には、これらの調査経過を随時お知らせしながら、真実を明らかにしていくことを約束します。

昨年、国保調整交付金不正受給問題がやっとの思いで終息し、心新たに職員の法令遵守意識を徹底しながら、「市民のために働こう」と誓った直後の事案発生で、本当に残念です。疑惑の究明なしには市民の皆様の市政に対する信頼回復はあり得ないことを深く認識し、「真相の徹底解明」に向け強い決意と覚悟をもって臨みます。