芹沢けい介展…その作品と角館の足跡

日程

平成23年10月1日(土)〜11月23日(水)

イベント内容

型絵染という独自の境地を創造し、人間国宝に認定された芹沢けい介の生涯にわたる芸術性豊かな諸作品の鑑賞と、戦中に図案指導に訪れた角館での足跡を振り返り、樺細工に対するその功績を辿る展覧会です。

芹沢作品は着物、のれん・風呂敷・うちわ・扇子などの生活用品から、屏風・額など鑑賞用の作品、また本の装幀・蔵書票・燐票・メニュー・ポスターなどの商業デザインに類したものなど多岐にわたっています。この度は膨大な作品の中から、市内の公営施設三館(美術館・伝承館・文学館)でそれぞれの特色を生かした展示を行います。鯛泳ぐ文着物

芹沢けい介は柳宗悦の提唱した民藝思想を拠り所にその実践者として邁進し、運動の中心人物として活躍します。この芹沢と角館との本格的な接点は昭和19年、柳宗悦とともに来角して樺細工を指導した伝習会に始まります。昭和17年に日本民藝館で開始された樺細工伝習会は、翌年10月にも同館で実施され、角館は3度目の開催でした。

当時の樺細工界の重鎮小野東三とその門下の佐藤省一郎・菅原二郎・田口芳郎の四人の職人と、柳・芹沢両氏の二週間にわたる協導作業から、様々な作品が誕生しています。

この伝習会が行われたのは太平洋戦争真っ直中で、優秀な作り手も戦場に駆り出され、その存続が危ぶまれる切迫した時代でした。この苦難の時代に、後世に伝えたい仕事を必死に守ろうとした先人の叡智は、戦後の樺細工隆盛につながっていきます。

さて、本年3月に発生した東日本大震災は、多くの工芸品産地に被害を与え復興が困難な仕事もあると聞きます。危機的状況は伝習会時に増して厳しいものがありますが、この展覧会が東北各地の工芸品と伝統を継承するたくましい手を持つ職人たちへの一条の光となり、復活への第一歩となっていただければ幸いです。

※芹沢けい介の「けい」は、金偏に圭


会場

平福記念美術館 角館町表町上丁4−4 0187−54−3888
角館樺細工伝承館 角館町表町下丁10−1 0187−54−1700
新潮社記念文学館 角館町田町上丁23 0187−43−3333


会期

平成23年10月1日(土)〜11月23日(水)会期中無休


開館時間

午前9時から午後5時(入館は4時30分まで)


入館料

三館共通券720円・二館共通券510円・単独券300円
(小中学生は無料・団体割引券もあり)


主催

秋田県仙北市・仙北市教育委員会


後援

秋田魁新報社・朝日新聞秋田総局・毎日新聞秋田支局・読売新聞秋田支局・産経新聞社秋田支局・日本経済新聞社秋田支局・河北新報社秋田総局・NHK秋田放送局・ABS秋田放送・AKT秋田テレビ・AAB秋田朝日放送・エフエム秋田


協力

東北福祉大学芹沢けい介美術工芸館・日本民藝館・秋田県立近代美術館

お問い合わせ先

仙北市立角館町平福記念美術館 電話:0187-54-3888
仙北市立角館樺細工伝承館 電話:0187-54-1700
新潮社記念文学館 電話:0187-43-3333

ダウンロード